ソルフェージュの重要さ


 先日、一生懸命、調の仕組みを覚えている大人の生徒さんから、
「先生、調を知ることで、何か演奏に役立つんですか💦」と聞かれました。
 私の心の声( …確かに、音楽学校の受験だと試験に出るから!なんて無理やり答えられるけど。。何て答えようか。。😓)

 その時、考えて私がお話ししたことですが、

⭐︎その曲のおおよその行き先が分かる
→調は、平行調と呼ばれる、同じ調号の長調、短調や、属調と呼ばれる、5度上の調など、近親の調に転調しやすいので、仕組みが分かれば、自分が何調を弾いていて、その響きはどんな響きか、想像しやすくなる。一つの利点ですよね。

 もう一つ、これが大事かと思うのですが、
⭐︎何調に転調したかによって、どういう響き(色合いや、ニュアンス)で弾こうか、イマジネーションが浮かぶ
→作曲家は、曲を作るときに、何調で造ろうか、すごく大事に考えていると思うんですよね。そうでなかったら、この世の中の曲はハ長調ばっかりになってしまうかも😅
 だから、全調知ることで、その調の響きを知る。
その調の響きを知ることで、作曲家がどういう意味を込めたか、推しはかるヒントを得る。

 私は、そういう、多角的に音楽を学ぶプロセスはとても大事だと思うので、弾くだけでなく、楽典やソルフェージュを通して、音楽についてお勉強する時間も大事にしています。

 調という点で勉強になるのは、ローデの24のカプリスです。このカプリスは、24調全調で書かれているため、余すことなく全ての調の勉強になります。
 今度のお勉強会では、ローデを弾く生徒は、楽曲分析をしてもらうことにしました。
 新しい試みですが、音楽の成り立ちを知ることにより、ただ弾くだけでは出せない、説得力のある演奏に成長することを期待しています。